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WIRED VISION1月15日~『サロゲート』レビュー:身代わりロボットの普及は「理想の未来」かより。以下引用。
2017年の世界では、人間のあらゆる社会活動を代行する身代わりロボット「サロゲート」が普及していた。人は自宅の装置からサロゲートを遠隔操作するだけで、現実世界に生身の肉体をさらさずにすむ。事故や犯罪に遭遇してもサロゲートが破損するだけで、使用者には何の影響もない。さらに、サロゲートの注文は完全オーダーメイドで、理想の顔、身体、性別など、“なりたい自分”になれるのだ。その結果として犯罪も疫病もなくなり、ユートピアのような世界で人類は無限の幸福を手に入れるはずだった。
↓日本版予告編。
うお、これ藤子不二雄の漫画「パーマン」に登場する、コピーロボットだね(笑)。コピーロボットを遠隔操作してコミュニケーションするわけだ。ある意味、ドッペルゲンガー(この世に存在する何人かの自分)だね。
ちょっとこの映画、観てみたいなあ。「アバター」も未観だし、どっち先に観ようかな。
ところで、この映画制作に参考にされた、ロボット工学者の石黒浩氏(遠隔操作型アンドロイド「ジェミノイド」のコンセプト提唱者)のインタビューも面白い→http://wiredvision.jp/blog/takamori/201001/201001191130.html
物理世界で身代わりが同時に存在すると、主体が入れ替わるということも起きます。僕は「ジェミノイドに似てきましたね」と言われることがあります。
というあたりが、押井守っぽい(笑)。
以前「押井版ルパン」の話を少し書いたことがあるけど、そこで描かれる予定だった「変装」について記憶していることを以下箇条書き。
- ルパン三世の世界では、「変装」がベーシックな概念で登場する(カリオストロでもルパンが銭形に変装、など)
- この変装を、物語のテクニックではなく、描くテーマの本質として扱いたい
- カリオストロ伯爵のような、明確な敵ではなく、見えない敵に挑むルパン(これはパトレイバー映画版1で実現した)
- 銭形に変装したルパンは、変装している間は銭形を演じている。マスクを外すと、そこにはルパンが居る。しかし、もう1枚マスクがあるとしたら・・・(銭形を演じているルパンを、さらに演じている誰か)
このように、「見えない敵」「揺らぐ自己」というテーマを、1980年代半ば「バブル崩壊前夜」の時代に描こうとしたのであった。企画が鋭すぎて、見事に東宝にボツくらったけど・・・観てみたかったなあ、押井版ルパン三世。
記憶で書いているので、違うところあったらゴメン(笑)。
※ちなみにボツになったネタは、「天使のたまご」「パトレイバー」などで使い、その後の評価を高める結果になったから、偉いよなあ。見習いたい粘り腰。